孤狼の血について書いたので、去年公開されたLEVEL2のことも書く。
広島大学出の純粋だった日岡という刑事(松坂桃李)は3年間でえらくやさぐれてしまった。前回、日岡含む警察の手引きで組長を殺された恨みを晴らそうとするのが鈴木亮平演じる上林という男。これと闘うことになるのだが。
上林はヤバい。「悪魔」とか「悪のカリスマ」とか言われているけど。カリスマって憧れの存在なんじゃないの?これに憧れるのはどうなのよ?ってほどヤバい。
上林はやたらに人を殺す。邪魔者は消す。しかも楽しそう。そんで絶対に目をエグる。罪悪感なし。狂犬とはレベルが違う、絶対的な悪。
それはさておき鈴木さんは目が細くて、見方によっては三白眼である。ポイントは抑えているはずなのにワタシ的には全然色気を感じないのである。なぜだ。切れ長ってほどじゃないからか。それとも役柄がヤバすぎるからか。
設定上ね、色々とかわいそうな人ではあるんだよ。国籍の事や親からの虐待、とにかく出自が酷いのだ。だからこそ拾ってくれた組長に恩義を感じてるっぽい。
だけど上林は忠誠心とは違う気がする。組長の奥さんまであっさり殺しちゃうからね。察するに「組長には世話になったがお前には世話になってない」ということなのだろうが。
上林は復讐心で動いている。ってか復讐心しかないのではないか。社会や世間、とにかくこの世の全てに絶望している。目をエグるのもトラウマからだし。
あー、そうですね。弱さを感じるんですよ。悪魔なのに弱い。悪のカリスマなのに弱い。
そこに大義はない。愛もない。だから色気を感じないのだ。
なんてことを考えていたら定時になった。
それぐらい鈴木さんは演技が上手いってことです。悪のカリスマに中途半端な色気はいらないよね。うんうん。
※あくまで個人の感想です
狂気しか感じない目。