ダブルバインド③

例えば誰かと食事に行こうとして、「何が食べたい?」と聞いて「何でもいい」と言われたので勝手に決めたら不服そうな顔をされたとする。よくある光景かも知れないけど、これもダブルバインドです。

ダブルバインディスト(勝手に付けた)達は、他人を傷付けることでストレスを発散している場合と無意識に行っている場合があり、無意識の場合は自分が押し殺している感情を自身が気付かない限り改善はできないのだそう。

 

共依存者は様々な下らない問題を持ち掛けてくる。Aの解決策を出しても納得しない。ならBはどうかと提案しても納得がいかない雰囲気を醸し出しつつも、最終的には共依存者が折れる形で解決するということがよくありました。

私はこの「言葉に出さずに自分の正解へと誘導する」方法をずっと気持ち悪いと感じていた。それらの下らない問題は私にはどうでもいい事であり、困っているのは自分なのです。しかしさり気なく決定権をこちらに委ねることで、あくまでこちらが下した判断に乗ったことにできるからです。

責任だけは他人になすりつけて意のままにしようとする。もう私はそれには乗らないし話も聞きませんが他の社員はそうもいきません。何かが起これば自己愛から責められる。けれど誘導されて決定を下してしまったからには言い訳ができないのです。

 

ダブルバインドの怖さは一見して単なる我が儘や気まぐれと捉えられがちな部分だと思う。共依存者はそれに加えて「仕事ができない」という共通の認識があるせいで、より本質がかすんでいたのでした。

仮に共依存者が問題を提起したとわかったところで、それらは努力であり残念な結果に終わってしまったというだけのことです。「頑張ってもできない人」なのだから。