善人

少し前の日記で『いざ自分が逆の立場に立って物事を見た時、他人任せの人生を送る人はとんでもなく面倒くさい』『「もらう側」の人と関わるのが少々辛くなってきた』と書きました。お金を持つ人に対して誹謗中傷する人達もその部類に入る。

私は幼い頃から自分に無関係の遠いお金持ちに対して、そういう気持ちを持ったことがないので意味がわからないというのもあるし、近くてもマウントを取ろうとするなど自分に害がなければ特に何も思わない。というかお金を持っている人は優しい方が圧倒的に多いと思っている。

人生を変えてくれたソウルメイトのNさんをはじめ、「独立するなら出資する」と大きな金額を提示してくれた人達など、ある程度の資産を持つ人は間接的に誰かを救おうとする。例外として自己愛達のような人もいるけれど、あれは心が貧乏なのだと思っています。

私がその人達と素直に関われなかったのはお金の有無ではなくて、普通の家庭かそうでないかという所。劣等感で自分が辛くなるからというより、関わっては駄目だと思っていたから。ところが、お金への価値観が変わり始めてから、お金持ちといる方が居心地が良くなってきたのだ。そして、身近にいる「もらう側」の人と心の距離ができた。

一緒に働いている人なのですが、彼女は自称「お金がない人」である。他人の懐を探る癖は諸事情により不幸を感じているのせいなのかも知れないけど、私からはそうは見えないゆえに不快極まりない。その上「もらう側」は何に対しても貰って当然というスタンスでいる。自分は何も与えていないのに、だ。

その中に有休問題がある。私は時期によって絶対に休めない時があったりするもんで、結局有休を取れないまま流れていく。そこについては仕方ないと思っているから、他の人が休むことについて何の不満もない。しかし彼女は「自分が休みにくい」という理由で私に有休取得をさり気なく勧めてくることがありまして。

うん、まぁ確かにそうだろうな。でも私は「休みたいけど休めない」んだよ、「休まない」わけじゃないんだよ。と言いたいのを抑えて流してきたのだけども。彼女は何を言っているのかというと、休めないことを私のせいにしている。私は不満がないのだから彼女が休んでも一向に構わないのに。

会社がいい顔をしないのは私のせいじゃないだろ。あなたはどうしたいのか?休みたいなら会社の顔色を気にせず休めばいいではないか。顔色を気にしているのも、それによって都合が悪いと感じるのも自分だろう。外に問題を探し、解決してもらおうとする『他人任せの人』は無意識に他人に負担を掛けてることに気付かない。

最近落ち着いていたので有休を取ったのですが、彼女からはLINEで業務連絡じゃない愚痴めいたものがバンバン入ってきまして、有休を取ったら取ったでこれである。あるあるな話なんだろうけど、他人任せの人の思考を観察しているといかに身勝手かがよくわかります。

今までやり過ごしてきた、こうした小さな事が目につくようになって、彼女とは心の中で線を引いている。私は自分を愛するようになってから、心が広くなったと自負していますが、反面で出すものに対する価値を考えるようになりました。無作為に与えてもらいたがる人に与える必要なんてない。

ちょうど有休のことがあった後、彼女にツイてない事が起こりまして。私は彼女のツイてない状況をツイてる状況に変えることができる術を持っていた。そのツイテない状況の源を遡ると彼女がLINEを送ってきた頃に発生しているのです。彼女がメッセージを送って来なければ私は自分の方から彼女をツイてる人にできていた。

迷った末に私はその行動を起こさなかったし、ツイてない状況になった時もスルーした。する必要がなかったから。とはいえ、彼女は人当たりも良くて表面的には善人の部類だと思う。それでもね、いい人なのにツイテない人ってやっぱり善人じゃないよ。