常に気分を上げる

私は人に何かをお願いすることがとても苦手でした。それには理由が複雑にからみあっています。

 

まず1つ目は、自分が人の顔色を見て動けるので他の人もそうだと思っていたこと。若い頃はそれが出来ない人を「気の利かない人だな」と心の中で責めていました。これは多分、他人との境界が引けていないからですね。

あらゆる場面で「自分ならこうするのに」という気持ちが湧きあがってくる。そうするのが正解だと思っているからです。しかし自分が本当にそうしたいと思ったなら他人を責めたりはしません。

 

2つ目はお願いしても叶わなかったから。幼い頃の私は親から見ると聞き分けがいい子だったのでワガママだと言われたことは一度もありません。

望んでは裏切られ、たまに叶う時は条件付きで「何かを与えないと私の望みは叶わないんだ」と子供ながらに思いました。望むことすら諦めてしまいたかった。しかし諦められなかった思いが大人になって暴走することになります。

 

3つ目は恩を着せられたくない。親の影響で「~してあげた」という言葉が今でも嫌いです。

「してあげる」これは何かを差し出した時ですし、相手をかなり下に見ているのです。施しの気持ちで相手に何も望まないのなら良しですが、見返りを求める人は与えた以上の物を欲しがります。

 

上記の理由でお願い下手だった私が、普通の人から優しさを与えられるようになって、彼らは”人に親切にすることで自分も幸せを感じている”んじゃないかと思うようになりました。

誰かを幸せに「してあげた」満足感。誰かが幸せに「なれた」満足感。この違いは大きいです。

この頃から困った時は素直に助けを求めてみて、何かをしてもらったら心から感謝をする。ネガティブな言葉で相手を不愉快にしない、ほんの僅かでもいい気分になる言葉を選ぶよう心掛けました。

人は波長が合う人と引かれあうと言われていて、自分の波長が変わればそれに合った人と出会います。その為には自分の気分を常に上げておく必要があります。

慣れるまでは難しいですが、これも自分を愛することに繋がると思います。