Iさんの話6~自然体~

私が依存するのは恋人だけで、他人に対してはどちらかというと一定の距離を置いています。仕事となるとなおさら頼ったり甘えたりはできません。

以前”親に似た人に苦しめられる”という記事を書いたのですが、会社の上司や同僚に自己愛が強すぎる人が多いのも原因の一つです。

人間は認められたい・頼られたいといった気持ちは誰しも持っているのでしょうが、過度に頼られたがる人は他人に必要とされることで満足感を得たり自分を保とうとします。

彼らは自分がどう思われるかが一番重要であり他人のことなど全く考えていないので、ただのお節介だったりで寧ろ迷惑なのです。しかし間違いなく感謝や賞賛を求めてきますし、思うように感謝されないと烈火のごとく怒りだしたりします。

とにかくめんどくさい。関わりたくない。

私は肩肘張って他人に頼らないわけじゃないのに。出来る範囲のことは自分でしますし、少なくともお腹がいっぱいの時に「御馳走だから感謝して食べろ」と無理やり口に押し込むような真似をされたくない。

 

ただ、私は他の人が悩んだり迷うようなことが結構どうでもよかったりして「変わってる」と言われることが多く理解されにくいので、普段は一応言葉を選んで話しています。

Iさんには自分の思ったことを話しているのですが、ある日「面白い方ですね」と笑ってくれ、その笑顔を見て何かが溶けていくような気がしました。Iさんの前では自然体でいる。生まれて初めてかも知れない。

そしてもし誰の前でも自分を偽らずに生きていたら、もっと早く理解しあえる人に出会えていたんじゃないか。

これからはありのままの自分で生きたい。偽った自分を好きな人といるより、ありのままを好きになってくれる人と過ごしたいと思ったのです。