闇と光・続き

先月の上旬から月末にかけて私は異様にテンションが高かった。胸がドキドキして謎の高揚感が収まらず、その反面で身体は怠く常に眠気と戦っていました。自分の中に変化が起きていると感じていた。その間に社内の環境も少し変わりました。

若い新人は自己愛の格好のターゲットになる。中途採用ならいざ知らず、新社会人が仕事を出来ないのは当たり前なのにダブルバインドによって心を拘束して自己評価を低下させていく。

私がまだ自己愛と戦う前に何度か抗議した事はあるけども、庇ったことによってその仕打ちは余計に酷くなるだけだった。結局周囲も成す術がなく、見て見ぬ振りをするしかなかったのでした。

私はIさんに似た新入り君を密かに心配していた。事あるごとに様子を見に行っていたのですが自己愛の入る隙はないようでした。元々社員同士の仲は悪くないけれど、連帯感はあまりなかった気がする。それが今では自己愛と接点を持たせないようにガードしているように見えた。

闇と光、これを書いてから私達と自己愛達との心の差は開き続けていたのだと思う。そして今月、自分の考える節目を迎えた。

私は仕事をしない人の尻拭いをした挙句に一方的に責められ心と体を病んだ時、もう全力を使うのはやめようと思いました。そして今の会社に入ったのですが、またもや全く同じパターンに嵌ってしまった。これは親に似た人に「認めて欲しい」という気持ちを捨て切れなかった自分の責任ですが。

自己愛は私から仕事を取り上げたけれど、私にとっては人生で初めての「おひさんにしにし」体験でもありました。必要な事以外は手も口も出さない、出社して定時がきたら帰るだけでお給料がもらえるという素敵な世界だった。

しかし私の仕事を他の社員に振ることもできず、あてにしていた人達は全く役に立たなかったし自分自身もキャパが足りなかった。

これはどういうことなのか。自己愛が仕事が「出来ない」人だと庇った人はあれから何をしていた?もう「出来ない」で済まされる年数はとっくに超えている。私は怒ると正論で人を追い詰める傾向にある。今同じことを言われたら、この現実を容赦なく突き付けるつもりだ。

そして少しだけ本気を出してみたら自己愛が怯んだ。自己愛は私の事をコントロールしていると心からそう思っていた。都合よく思い通りに動かしているつもりだったのです。もうお人形さんは終わり。

私は血を吐いても会社を休めなかったあの日々を無駄にしたくない。あの日々があったから今の私がいるんだと、少しだけそう思えるようになりました。