メサコンちゃんの話②

彼女は以前の会社で退職推奨されていて、彼女に頼るようになっていった女性(以下依存ちゃん)は解雇されたそうです。両方が「仕事が出来ない」という劣等感を持っていたことが二人を親密にしていくのでした。

依存ちゃんの面倒を見ることに生きがいを見出した彼女は、あれこれと世話を焼き始めて依存ちゃんはそれに依存していきました。私のいない間、依存ちゃんの仕事を彼女が代わりにしていたと知るまで左程時間は掛からなかったと思う。

自分の仕事をこなして余力で手伝うなら良かったけれど、彼女は持ち場の仕事さえ覚えていなかったのです。そして依存ちゃんも全く仕事を覚えられなかった。

営業所を移転したことで交通の利便性が良くなり、売上が上がり続けると共に仕事量も増していくのに中身が全く追い付いていないことが不安で仕方ありませんでした。

程なくして、そんな状態のまま上司が新しい営業所の立ち上げの為に出張続きでほぼ不在になってしまった。

彼女は依存ちゃんに仕事を指示する私を悪者にし、彼女の仕事を肩代わりしてますます依存させてゆく。そして依存ちゃんは「いてもいなくてもいい人」から「いない方がいい人」へなっていく。

このままでは依存ちゃんをまた無職にすることにもなりかねないと思い、彼女と話をしてみましたが「私と依存ちゃんを引き離そうとしている!」と受け取った彼女達は私を敵とみなしたのでしょう。

ここから彼女達が取った行動は書きませんが、私の帰宅は深夜になりミスの尻拭いとクレーム処理に追われる日々が始まったのです。

今なら証拠をとり本社に突き付けていたと思いますが、当時はそんなことすら頭に浮かびませんでした。