メサコンちゃんの話③

彼女は依存ちゃんがいない時は他の人の所へ手伝いに行き感謝の言葉をおねだりしていた。もちろん乗らない人もいたのだけど、依存ちゃんの仕事の負担が掛かることに辟易して退職してしまうなど、完全に彼女に振り回されていた。

その結果、依存ちゃんは私の上得意先で致命的なクレームを出してしまった。私の怒りが収まらなかったからか、本社から依存ちゃんの今後の処分を委ねられて即答で解雇を要求しました。もう顔も見たくなかった。

依存ちゃんが退職した後、彼女にどうしてこうなってしまったのか、そして今どんな気持ちなのかを問いただした。すると「仕事をしなかった依存ちゃんが悪い」と言い放った。

確かに再三の注意を無視した依存ちゃんも悪い。しかし仕事を覚えさせない・させないようにしたのは彼女。

でも彼女は依存ちゃんを「助けてあげていた」だけなのです。だから私に叱られる理由がわからない。悪いと思わないから反省もしない。人が変わってもまた同じ事を繰り返すのでした。

何故彼女は自分の仕事を放ってまで人を助けたがったのか。自分の仕事をしていても感謝されない(して当たり前だから)からだと思う。

そして人の仕事には責任がない。あくまでお手伝いなのだから都合が悪くなると逃げることができるのです。リスクを負わずに感謝という御馳走が貰える最高の居場所だったのでしょう。

自分が感謝される為なら他人を巻き込んで苦しめることも厭わない。相手の足を折り、立てなくするのも彼女にとっては「愛」だったのかも知れない。