自己愛の強い人と戦う18

前回、自己愛との関係は表面上落ち着いていると書きましたが、実際は自己愛が「何事もなかったことにしたい」のです。

自己愛達と他の社員の間にはもう埋められない溝が出来てしまった。社内だけでなく顧客も同業他社の方も同様で、腫れ物をさわるような扱いへと変化しました。それを受けて自己愛の態度が軟化したのかも知れません。

一連の自己愛の行動が、厄介な人間であることを更に浮き彫りにしてしまった為、自己愛寄りの人とそうでない人が明確に分かれようとしていました。

私が入社した時からその線はうっすら見えており、自己愛もそれを感じていたからこそ私をクッション役にしたのだと思っている。

私はパイプの役割を果たしてきたつもりだったけれど、自己愛からは蛇口が付いたように見えたのだろうか。少なくともあの頃はまだ付いていなかったのに。

そして仕事を抱え込まざるを得なくなった自己愛は、結構な失態を犯すことが多くなりました。これまでは他人のせいにして責任を押し付けてきたけれど、誰も関わっていないのだから言い逃れもできません。私ももう庇わなかったし助けようともしなかった。

こうして自己愛の信頼は緩やかに失われる方向へと向かい、彼を取り巻く人間関係はますます二分されていきました。

それに伴い、自己愛を後ろ盾に得て傍若無人に振る舞ってきた共依存者への態度も変わっていく。これまで自己愛の力があったから表立っては言わなかったが、はっきりと拒否の意を示されるようになり、私はいない人として扱っている。

この辺りから何かを察したのか、自己愛が共依存と距離を置き出して今に至っています。あの暴言が飛び交う日々は何だったのかと思うくらい静かで落ち着いている。

最近の自己愛は媚を売ったり、やけに下出に出てみたりと忙しそうです。けれど一度吐いた言葉は元には戻せない。なかったことになんかなりません。