あの子の気持ち

インナーチャイルドに出会ってわかったことを書いておこうと思います。

私の兄弟は人間にも物にも人一倍独占欲が強かった。人の物は自分の物、自分の物は自分の物という典型的なジャイアンタイプでした。

癇癪をおこして泣き喚くほど欲しかった物も手にすると使わない。もったいないので親が私にあげようとするとまた癇癪をおこす。自分が使わなくても絶対にあげないし貸さない。

兄弟は喧嘩の度に「(私)ばっかり!」と泣き喚いていたのだけど、その後は「いい思いをしてる!」と言いたかったのだと思う。兄弟の思う「いい思い」とは親からの期待と褒められることだったのだろう。

兄弟は物が欲しかったんじゃなくて親の愛情を試していたんだ。私は幼いころから兄弟の心の奥にある淋しさに気付いていた。だけど兄弟の行動は親の気持ちを離れさせるだけだ。

母親の狡さに気付くまで母っ子だった私は、「母を困らせないで」と何度も泣いて頼みながらお金を渡した。そうすれば兄弟も淋しい思いをしなくて済むんじゃないかと本気で考えていたからです。

 

以前「お金の話をする人が嫌い」と書いたけど、正確には他愛無いことでもお金に結びつける人、人の懐事情を探る人達が嫌いなんだ。そして物とお金に執着する人も。

私は心の奥に常に母を置いていたけれど、そのもっともっと下には兄弟への思いが隠れていた。それは深すぎて意識に上がってこなかったんだ。

自分のせいで兄弟が淋しい思いをしている。私が褒められることは兄弟を傷付けるんだと、そう思っていた。