警告

『現実はどうでもいい』私は本気でそう思っていた。

なのに翌日にあたる一昨日、朝から不安に襲われて、再び”心ここにあらず”状態に陥る。意識が自分の中にいない。

客先を回って帰る途中、人気のないパーキングエリアで煙草の箱と灰皿を車のルーフに置いて一服したのですが。なぜか灰皿だけを持って乗り込んだようで、開けたばかりの煙草を置き去りにしてきた模様。その時の記憶も曖昧だ。

なんとか意識を引き戻しつつ帰宅。疲れた。ちょっと休もう。

横になるとますます増大する不安の元を辿れば嫌な記憶が蘇る。トラウマってやつだろうか。だけど私はトラウマという言葉が嫌いになった。私にはトラウマなんて存在しない。「過去の記憶」なんぞに支配されてたまるか。

みぞおちの違和感、音を立てる心臓、背中まで伝わる不安感。「大丈夫」自分にそう言い聞かせつつ、気分を変えるために株を見る。ちょうど日中にナンピンしたばかりの銘柄が暴騰していた。「チャンスだ」すかさず売り注文を入れる。

無事約定したのに、どういうわけか利益が反映されない。夜間取引はそんなもんだったかしら。否、私は間違えて買い注文を出していたのです。まさかの誤発注&ジャンピングキャッチ。取得単価は大幅に上がる。ちょっと流石にこの経験はない。

それでもあまり感情が動くことはなかったし、翌朝には不安感も消え去り、安堵していたんだけど。

夜になって、私は大事なことを忘れていたのに気が付いた。仕事にも関係なく、誰にも迷惑はかけない。でもとてもとても大事なこと。一瞬、目の前が真っ暗になりました。

深呼吸。

やっちゃったもんは仕方ない。自分を責めたところで何も変わらない。後悔しても時間は戻らないのだから。

そして気が付いた。あー、あの違和感は私への警告だったんだ。「忘れてるよ」「間違えてるよ」というメッセージだったのではないかと。潜在意識の本気を見た気がしたわ。

だけど…とてもとても大事なこと?本当に?大事なものなんて三次元には存在しないような気がする。

私も。潜在意識に本気で応えないといけないな、と腹を括りました。

 

ちなみに取得単価の上がった株は今日無事に売れました。終わりよければいいのさ。やっぱり「現実はどうでもいい」のだ。