惰性

思い立ったら行きたい、待つの嫌い。つまり気が短い私は、”予約の取れない店”が苦手。なので美容室などは必然的に、少人数且つ割と地味目の店を選ぶことになる。嫌なことは避けられるものの、人間としての繋がりが濃ゆくなるという難点もあり。

約8年通ったフェイシャルエステ店もそんなお店だったのですが。最初の頃は確かに良いと思っていた。しかし時間が経つにつれ、個人店特有の「なぁなぁ」の空気にモヤるようになり。

私は顧客と軽口を叩けるような間柄になっても、「なぁなぁ」にはならない。いや若干の甘えは生じてるのかもしれないが、顧客を舐めるってことは絶対にない。

自分がそうだからっつーのは身勝手だってわかってるよ。でもさ、なにも特別扱いして欲しいわけじゃなくて。客商売やってて感謝をなくしたらあかんでしょ、と思うわけだ。

それでも”予約の取れない店”じゃないからこそ、「行かない」という選択ができない。なんなら裏切りのような気さえするし。モヤモヤを抱えながら惰性で通い続けた私。

去年の夏頃、コロナの感染状況を鑑みて「今は少し控えましょうか」ということで合意し、それから行ってない。そして今年7月の末、来月で閉店するというお知らせが来た。

それを見て「これまでの感謝と労いの意味も込めて手土産でも持って行こうか」と思ったのだが、まるで子供がイヤイヤをするような拒否反応がどこからか湧いてきて。これまでの自分なら迷うことなくそうしていたはずなのに。

何に対する拒否反応なのかわからないまま、気が付けば8月は終わっていた。その代わりにアロマテラピートリートメントという素晴らしい出会いがあった。

 

人のエネルギーって想像以上に伝わるものだ。どっちが先かはわからんが、私もエステ店のオーナーと同じ『惰性』の波動を出していたことだけは確か。そういうものとはさっさと縁を切るべきである。惰性はトキメキの対極ですから。

それに気付いたので、先日スポーツジムも解約してきました。ここもかなり惰性的でして。愛想悪い受付の女性は御礼の一言も言わなかったな。感謝なきところに払うお金は捨て金だよね。

 

時間、労力、思考、お金。私は全ての投資先を間違えていた。以後、気を付ける。