愛すべきクズ

私は目や耳に入る情報を全て取り込んでいる、と以前書いたような気がします。そのせいで「気が利く」と言われることが多かったのだ。

断捨離とポイ活中は情報収集に明け暮れ、その後に訪れた停滞期にはそんな余裕がなく。幸い私の仕事が落ち着いている時期でもあり、思う存分ダラけさせていただいてると、その機能がだんだん衰えていくのを感じていました。

その間、会社にいる件の彼女はとても忙しかったようで。4月のある日、「忙しいし雑用も多くて大変なんです」という愚痴を聞かされてハッとした。「なんかバタバタしてるな」とは思ってたんだけど、それ以上に注視することはなかったんだよな。そして「大変だね」とこれまたテキトーな返事を返してしまった。

これまでの私ならとっくに気が付いているし、手伝えることがあれば手伝うし、雑用だけでもさり気なく取ったりしていたはずだ。はずというより、そうやってきたなって。私の返事に彼女がどう感じたのか、何を求めていたのかは知る由もないし、知る必要もない。しかしそれから彼女の態度が変わったことが、彼女の答えなのだろう。

なんていえばいいのかな。ひた隠しにしている腹黒さを隠さなくなったというか。そもそも自分のことを真面目だと公言する人は真面目ではないというのが私の自論であり。そうやって自分アゲしているから「被害者」になれるのだ。被害者を装って他人を使おうとする人間を真面目とは言わないのである。

隠すなら隠し通してくれよ。うまく騙してよ。真面目アッピールされたらさ、肯定しないわけにはいかないじゃん、人として。こちとらモヤモヤが2倍になるっつーの。真面目系クズなのは知ってるんだから、私にそんな思いさせないでよ。

彼女がクズっぷりをさらけ出すようになってから、私のモヤモヤは消滅しつつあります。だって思いっきりツッコめるから。所詮クズはクズなんだから、クズ同士で面白おかしくやっていこうよ。

私は今の彼女が好きです。もちろん限度はあるけどな。