自己愛の強い人と戦う8

それから、これまで自己愛のためにしてきた根回しやフォローを放棄しました。これはサラリーマンとして間違えているかも知れません。

しかし私は自己愛の言葉通りに動いたまでです。もう言葉の裏を読んで気を利かせる力を使いたくありませんでした。

万が一咎められたとしても、証拠もあり証人もいますからこちらの不利になるとは考えにくい。そしてもちろん退職も覚悟した上での決断です。

 

当たり前ですが、これは自己愛に膨大な負担がかかることになります。処理が追いつかずパニックになった自己愛は、誰彼かまわず当たり散らして暴言を吐くようになりました。

かろうじて残っていた外面の良さも保てなくなって、他人から距離を置かれるか腫れものを触るように扱われる。疎外されることを何よりも嫌う自己愛は、激昂したかと思えば急に落ち込んでみたりと感情がジェットコースターのようでした。

そんな状態で仕事が上手くいくはずはなく、ミスを多発し部下の商談を潰してしまう事もありました。

八つ当たりされた挙句にこれではたまったものではありません。自己愛に対して不信感や嫌悪感を抱く人が増えると共に、自己愛は自分を見失っていくように見えました。

 

自己愛はそれでも自分に非があるとは認めません。こうなったのは私のせいだと言わんばかりに感情をぶつけてきましたが、私にはもう何も届かなかった。

人の厚意に付け込んで甘えた結果なのだから。自分の蒔いた種は自分で刈り取るしかないのです。