反面教師と親の軸

私はずっと「母のようになりたくない」と反面教師にして生きてきたつもりだった。しかしこうなってしまったのは「なりたくない」と思い続けてきたせいもあると思います。

潜在意識の話になりますが、例えばお金を望んだ時「お金持ちになりたい」と「貧乏になりたくない」では願いは同じでもベクトルが逆方向なのです。元々資産がある方は貧乏のイメージが湧きにくいように、無い物をイメージする方が難しい。

「なりたくない」と願うとそうなってしまう。私は知識として知っていたのにそれまで全く気付かなかったのです。それくらい当たり前になっていた。

私は子供の頃からずっと、物理的に距離を置いて関わらなくなった今でも意識の底にダメな母を置いている。その思考の量は膨大過ぎて、努力や顕在意識でどうにかなるものではなかったのでした。

少し調べてみた所、母親が不機嫌に家事をしていた場合、家事と親の不機嫌さがアンカーリング(条件付け)されて、家事に嫌悪感を抱くようになることもあるそうです。

 

そして、私は母を軸にして生きていたということ。自分がどうしたいか、どうなりたいのかより「母のようにならない」ことだけを目標にしていたのです。家事だけではなく、仕事も恋愛も全て。

しかし自分の軸がないから「私は間違ってないよね?」と誰かに判断してもらいたいが為に、何度も何度も同じ間違いを繰り返してきたのでした。

全てが繋がった時、しばらく愕然としていた。と同時に目から鱗が落ちたような気持ちでした。

反面教師にすることと親の軸で生きることもまた、ベクトルが逆方向なのです。