こだわり

私がこれまでの人生の中で、自分がしたいようにしている事は営業だけのような気がする。それだけは自分のこだわりがあります。

私は幸いなことに、今まで売上について悩んだ記憶がありません。でももし成績不振に陥った時、お客様に泣きついたり同情を買うような売り方しか思い付かなくなったら営業をやめるつもりでいる。

どの業界にも波はあり、得意先の浮き沈みに左右されるのは当たり前です。しかしそういった理由ではなく他社の営業を選んだなどの場合、顧客にとって必要なのは私ではないからです。

自分なりに出来る限りの力を尽くしても足りないのなら、潔く身を引いた方がお互いの為だと考えている。もちろん恨む気持ちも起こらないし、お情けで買っていただくより余程いいです。

そしてもう一つは客を選ぶこと。職種によっては都合のいい時だけ利用しようとする客も存在します。契約を交わしている以上顧客には間違いありませんが、多大な労力を使う割に見返りは少ない。こちらへの態度だけは上得意様ですが。

私は極力こういうタイプの人を相手にしないようにしています。売上の問題と違って、感謝の気持ちを持ち合わせていませんから信頼関係が築けない。そこに力を使いたくないのです。時間と力は限られているから出来るだけまともなお客様に使いたい。大切な人を大事にしたい。

それでクレームがこようと別に構わないし、無理して買って貰わなくてもいいと思っている。もし目先の売上の為にこうした客にしがみついたなら、食い物にされて大切な人を失いかねないのです。

 

この思いだけは10代で初めて客商売についてから全く変わっていません。自分の中では当たり前すぎて深く考えた事がなかったのだけど、私はどうしてこれを人生にも適応しなかったのかと今更ながら自分に苛立っている。

モヤモヤ。