武器

人生の転換期には前兆があり、家電が壊れる・物事が滞る・人との別れがある・眠い・引っ越し又は転職をしたくなる・懐かしい人に会うなどが挙げられています。

引っ越しまたは転職を考える理由として、一言でいうと飽きるのだと思う。今のままでは良くて現状維持で、新しく得るものが何もない状態になるからでしょう。

 

私はこれまで「親に似た人に認められたい」という思いだけで転職を繰り返してきました。そしてそれは叶わず、最後に自己愛と戦うことになった。今の自己愛は何かに怯えていて、関係を修復しようと焦っている。

これを認められたと捉えたなら、なぜこれまでは上手くいかなかったのか。多分だけれど、似たような相手に同じ努力をしてきたからです。

人に騙されやすい人は何回も騙されるという。架空請求などで一度騙された人が、救済しますという口車に乗せられて二重に騙されることがあるのは、騙す側が騙される側の心理をついているからだと言います。

私は自分の正しさを証明することに執着していたけれど、考え方を根本的に間違えていた。何かを得るために自分を犠牲にすることは正しくないのです。正しくないことは上手くいかないようになっている。

今、私の自己愛に対する態度は酷いものだと思う。けれど罪悪感を全く感じない。たまに餌でもまいてやろうかとは思っている。自分がこんな気持ちになって初めて、毒親やこれまで私が「認めて欲しい」と思った相手の気持ちがわかりました。

誰かを犠牲にすることに罪悪感を持たない人は、自分の為に犠牲にならない人を必要としない。生かさず殺さずギリギリのところでバランスをとることだけを考えている。そしてそれに捕まってしまって犠牲を払えば払うほど、元を取ろうと深みに嵌っていくのです。

「いつかは報われるはず」そのいつかは来ない。

 

もちろんこれからも、罪のない人を犠牲にするつもりはありませんし、そんな気持ちには一生ならないでしょう。ただ、平気で他人を犠牲にする人と戦う武器を手に入れたような気にはなっています。 

偽善者のままでは大切なものを守れない。誰かに守ってもらわなくても生きていける強さを持たなければ、本当に優しい人にはなれないと思うから。