苦手だった料理ができるようになった時、私にはもう一つ解決したい事がありました。それはお金に対するトラウマを持っていること。生活には困っていないものの、お金を得るという事への抵抗がありすぎるのです。
母が口に出す言葉には必ず金銭が絡む。努力もせず頭も足りない故、お金を持っている人は全員楽をして儲けていると信じているから、その言葉には妬みと憎悪が渦巻いています。
だからお金の話を口にする人が嫌いでした。そしてお金を得る事に罪悪感を感じていた。心の中では欲しいと思っているけれど、それを許せないという訳のわからない感情。
私は数年前に投資を始めたのですが、ビキナーズラックもあってか最初は僅かながら順調に利益を得ていました。なのに突然怖くなってしまった。
それからはチャンスを逃し続け、含み損を抱えたまま耐えた挙句に暴騰直前で損切りもしくは微益で売るという無意味なトレードを繰り返すことになりました。
相場を読めていないのはもちろんですが、何かしらのブロックが発動したのだと思う。その後、思い通りにいかない苛立ちや怒りがお金に向くことになります。
物を買ったまま使わなかったり、料理もしないのに食材を買い込んだりするようになりました。食材は当然捨てるしかありません。買い物依存症かと疑うも、何か違うような気がする。
「私はお金に復讐している」のだと気付いたのは去年の５月の事でした。今振り返ると自分でも引いてしまうけれど、その時はまだ自分のおかしさを認識できていませんでした。
