最期に会いたい人

ついこの間、神社ミッションの事を書いたばかりなのですが、再びミッションに行って参りました。場所は兵庫県神戸市にある氷室神社という所です。

この神社は知る人ぞ知る、恋愛では国内最強とも言われているパワースポットです。遠路はるばる飛行機に乗って行かれる方もいるそう。休日にはかなりの方が参拝されるので全然寂れてなくて、神社ミッションの趣旨とは異なると思われますが。

私がこの神社を知ったのは数年前だけど、Iさんに出逢ってからかどうかはわかりません。ただ、出逢ってからだとしても好きになっていない時だと思う。

氷室神社は愛の手紙を書いて愛のポストに入れるという、ユニークなお願いの仕方で有名です。が、決して面白半分や興味本位でやっちゃいかんと散々書いてあるくらいには力があるそうで。その強力過ぎる効果のほどは私が書くまでもないので割愛します。

なぜそんなに効果があるのか。時代は遡り、源平合戦の頃のお話。平清盛の甥にあたる平通盛とその妻である小宰相が最後に会ったのがこの神社だと言われています。その翌日、通盛は戦死し、それを知った小宰相は身重の身体ながら後を追い、海に身を投げたそうです。平家物語では有名みたいですね。(歴史苦手)

自分たちは生きて添い遂げることが出来なかったので、恋の手助けをしてくれているのではないかという見解が大半です。だから「舐めちゃいかん」ということらしい。本気度を試されているのでしょうか。

この理由を知ったのは神戸へ行くと決まってからのことです。私の恋の相手といえばIさんしかいないわけですが、なぜか彼との恋愛成就を願う気にはなれませんでした。仮に願いを叶えてくれたとしても、彼はそれで幸せなんだろうかとか、そもそもツインレイなら願うのはおかしいんじゃないかとかグルグル。

もしもIさんと結ばれて、彼が先に逝くことになったら私は後を追えるだろうか。気持ちの上では追えると言い切れるけれど、本当にそんなことができるかどうかはわからない。結局グルグルが増えただけなので、神社に着いたら決めようと思い、考えるのをやめました。

そして神社に着いて、一応手紙とかポストとかを観察しつつ、一万円札を入れてきました。前回は封筒に入れましたが今回は裸でポイッと。その間Iさんの事は思い出さなかったような気がする。

神社に入ってすぐ、二人のなれそめを書いた板が貼ってあり、平通盛が小宰相に一目惚れし、二年間手紙を書き続けたそうです。しかし返事はなく、これが最後と送った手紙が第三者の目に留まり、二人は結ばれることになったと書いてありました。

そしてこの地に小宰相を呼び寄せたことを知り、弟の教径に責められ(戦の前日に浮かれるなということか?)、小宰相を返してしまったと。同時に、その時に初めて小宰相が子供を身籠っていることを通盛へ告げたのだとか。

…なんか言葉がでなかったです。そこまでは知りませんでした。平通盛の思い、小宰相の思いを想像するとやりきれない。そんな悲しい最後を迎えた彼女が沢山の縁を結んでいるのだとしたら、生半可な気持ちじゃいかんと痛感してしまった。なので感謝のお参りだけしてきました。

結局、私はミッションも意味があるのかどうかもわからず、恋愛のお願いも出来ないまま神社を後にしたのですが、なんとなくこれで良かったような気がします。

ちなみにこの神社は、京都の伏見稲荷大社を勧請(分霊を他の神社に移すこと)されているそうで、れんあいべんてんさんのお堂の後ろに、お稲荷さんのお堂があります。皆さん、そちらにはあまり行かないのか、割と寂れた感じではありました。ちょっと淋しそうな感じだった。

ミッションはこちらにしておくべきだったと後悔しましたが、入る所は同じ(かどうか知らないけど)だと思い込むことにしておく。

 

帰ってきてから知ったのですが、小宰相は妻とありますが実際は側室だったという説もあります。政略結婚する予定の相手がいたとか。死を覚悟した時、最期に会いたい人。願わくば、私はIさんにとってそんな人になりたい(願)