決壊

私は先月の中旬にブレインダンプを始めています。脳の大掃除と言われるブレインダンプとは、頭の中にあることをすべて紙に書き出すだけというシンプルなもの。今できることやしたくないことを書くなど最低限のルールはあるようですが、ただ思っていることを書くだけでもいいみたいで。

脳内にある情報を全て下す作業により、本当は自分が何を考えているのかを知ることができるので、ポイントは『素直に』という所でしょうか。本来は頭がからっぽになるまでやるといいそうですが、残念ながら私はまだそこまでできていません。

このブレインダンプをするにあたりノートを探していたところ、過去に日記を書きかけたノートを発見しました。日付は4年前でしたが、書いてあることは今と大して変わっていなかった。

その頃に比べて随分と生きやすくはなっているものの、まだ引っかかっている何かがある。それが「無条件に愛されたことがない劣等感」と「自分を無条件に愛せない無力感」だったのだと思う。

私は4年よりもっともっと前から『丁寧に暮らす自分』になりたいと願っていた。掃除が苦手だけど少しずつ出来るようになったと過去に書いていますが、相変わらず好きではありません。寧ろ嫌いになっているような気さえしていた。そしてそんな自分も嫌いだ。

物が少ないので汚部屋ではないし、誰にも迷惑を掛けていないので別にいいと言えばいいのだけど、克服できない自分が許せない。頑張れば出来るのだからそれでいいじゃんとは思えないから疲れるのです。

ブレインダンプをしていてわかったのは、私が恋人を積極的に作らない原因は掃除が大きなネックになっているということ。たかが掃除されど掃除で、過去の恋人は週に3回程度我が家で過ごしていましたが苦痛で仕方がなかった。したくないけれどしなければいけないという強迫観念のようなものに取りつかれてるみたい。

それに加え身体のメンテナンスも苦手でして、化粧水をつけたりするのも嫌いである。しかし老化と戦わなければいけないので日々頑張っているのですが、なんかもう色々面倒になって「楽になりたい」と思ってしまったのでした。

いつまで経っても、こんな自分でもいいと思えない。これでいいんだと自分を許すことが出来ない。私は自分を好きになれない原因であるそれらを潜在意識でどうにかしようとしてきましたが、結果は死にたくなっただけ。

 

私の母は家事が全滅なので当然掃除もできなかった。私が言われるがままに掃除をしていたけれど父の前ではしてはいけないという暗黙のルールがあった。私は褒められてはいけない存在だからである。私が褒められると相対的に母の自尊心が傷付くという理由だったのだと思っていますが。

今の自分はそうではないのだし過去に捉われても意味がないのはわかっている。でも幼い頃の私は他人のためだけに生きていたんだと思い知らされる。報われない努力をし続けた挙句、何かあれば疑われるのは私で庇って貰えるのは違う人。

ずっと何でもないフリをして知らん顔していた心の中の堤防が、Iさんの存在によって決壊してしまったのだと今は考えています。