Iさんの話41~複雑な思い~

先日Iさんに会いました。実際はそれより少し前にもお会いしたのですが、その場所は私が通っている習い事の教室だった。彼も偶然そこへ来ていたのです。彼の職場と教室は近いので、もしかすると車で偶然すれ違うかもという期待はありましたが、想像を遥かに超えてきた。

私がこの事をすぐ書かなかったのは、とても複雑な気分だったからです。嬉しくなかったと言うと嘘になりますが、手放しで喜ぶほどの気持ちはありませんでした。明らかにIさんへの思いが変化している。次に会った時、その答えが出るような気がしていたのでした。

今の気持ちを説明するのは難しい。正直に言うと、ついひと月前まで持っていた恋愛感情は薄れている。だけど最近まで私は彼の中にいたから、ずっと幸せでいられる事ができていたのだ。おそらく今もそうなんだと思う。

熱が冷めたという言葉で終わらせるのは簡単だけれど、はたして本当にそうなんだろうか。だとしたらいつ、どの段階で冷めてしまったんだろう。そんな事を考えていると、潜在意識系での先人のレスを思い出した。

主に復縁関係で別れた彼と復縁したつもりで生活する、いわゆる『なりきり』というものです。そこでは現実の彼をそっちのけにして、空想の中の彼と生きている様子。つまり現実を無視しているのだ。私は空想でIさんと生活はしていませんが、彼の中にいたことで結果的にこうなってしまったんじゃないか。

私は今もIさんが好き。だけど現実のIさんには惹かれないという頭オカシイ状況。どう言えば伝わるかわかりませんが、私の好きだったIさんは、目の前のIさんじゃない。とはいえIさんは何も変わっていないのだから、変わってしまったのは私の方で。もうIさんが笑っても笑わなくてもどっちでもいいとすら思う。

習い事はクラスも時間も違うので会えるのは少ない気はしますが、あまりの急展開に自分の気持ちがついていけていないだけなのかな。だけど現実のIさんとの未来が全く想像できなくなってしまいました。

私は一体どうなってしまったんだろう。Iさんへの思いはどこへ行くんだろう。