金運にはタイガーアイ、恋愛にはローズクオーツなどといった超有名なものなら、パワーストーンに興味のない人でも１度くらいは耳にしたことがあるかも知れない。
つらつらと石の効果について語っておきながら、こんなことを言うのもなんなんですけど、私はパワーストーンの力を盲目的に信じているわけではありません。石を持ってお金持ちになるなら、この世界から貧困などという言葉はなくなるだろうし、恋愛で悩む人なんていなくなるはずだろうと、どこか冷ややかな気持ちで見ている部分もある。
パワーストーンとはほぼ無縁だった私が石にハマりだしたのは多分６，７年くらい前のこと。なにがきっかけだったかは覚えてないのですが、当時一番影響を受けたのはモルダバイトという名の石だった。それから毎日暇さえあればパワーストーンを探し、時にはミネラルショーに行って新たに別の石に引き寄せられたりという日々を送っていた。
ただの鉱物として興味を持ったものも含めるとかなりの数を集めたけれど、この２年でほとんど売ってしまいました。今あるのはコレクションとして置いておくつもりの石と売却待ちのもの。そしてそのどちらにも属さないのが、やはりモルダバイトなのです。
モルダバイトは正確に言うと石ではなく、隕石が地表に衝突した際にできるテクタイトと呼ばれる天然ガラスです。宇宙と地球のエネルギーが融合し、非常に強力なパワーを持つとされている。スピ的な効果としては、カルマの解消や前世の記憶に繋がる、心に負った傷を癒す、覚醒するなどの力があるという。
力の強い石を持つと石あたりや石酔いといった症状が現れることがあるみたいなのですが、モルダバイトに至っては『モルダバイトフラッシュ』と呼称がつくほど強烈なものらしい。症状としてはめまいやしびれ、そして感情の解放だそうです。潜在意識の変化に伴う好転反応に少し似ているのでしょうか。
モルダバイトは総合的に運気を高めてはくれますが、あくまで努力をサポートするのであって、「私が幸せにしてさしあげましょう」などという甘っちょろい優しさは持っていない。厳しい教師、容赦のない教師とも言われ、自分自身と向き合わせたり霊的な成長を見守ってくれる石だ。
パワーストーンにハマった当時の私は、とにかく藁にもすがりたい一心だったんだろう。この３年間、自分を変える過程で心が折れそうになったことは幾度もあった。そういう時に頼れるのはこのモルダバイトしかいなかったので、辛い時は握りしめて寝た日もありました。
いつしか石に頼らなくなり、何を悩んでいたのか思い出せない所まできたにも関わらず、モルダバイトは売却用の箱に入りかけては戻されるというよくわからないポジションにいた。もう必要がないと思いきや、なぜか手放す気になれないのです。
ＧＷの大掃除の際、睡眠時の浄化用として頭上に水晶クラスターを設置し、行き場のないモルダバイトはその上に置くことにした。今調べてみるとモルダバイトの対応チャクラは第７で、つまり頭のてっぺんあるいはそのちょっと上だそうだ。
あれから３か月。石が無条件に幸運を運んでくるとは到底思えないが、どうしても手放せない事を思うと何かしらの力は本当にあるんだろうし、石が人を選ぶのは嘘ではないのかも、と改めて感じる今日この頃。
