Iさんの話47~力~

過去の私は割と短い期間で転職をしている。仕事に関しては「生き急ぎ過ぎだ」と言われるぐらい短期間で結果を出そうとするため、どうしても周囲との摩擦が出てくる事がある。だから今の会社では協調性を重視し、かなりペースを落として現在に至ってるのですが、この選択は間違いだったんだろうな。

3、4か月くらい前だったか、私はIさんに違和感を覚えるようになりました。気のせいか若さゆえかはわかりませんが、「それはちょっとどうなの?」と思うことがあって。その違和感を払拭できず、前々回には少し目つきと口調がきつくなってしまった。

詳しくは書けないけど、そこはなぁなぁにしちゃいかんだろと思った次第。それは親しみとは違う。きっと彼はそんなつもりはなかったと思いたいし、いっぱいいっぱいなのかも知れない。それに彼の弱点でもあるような気がする。でも仕事だから、大事な人だからこそスルーできなかった。

とはいえ周囲に人がいたので直接言葉に出して批判したりはしていない。それでもIさんは何かを察知したのか、その日は複雑そうな顔をしたまま私と目を合わせる事もなく立ち去った。そして数週間後、私は少々気まずかったのだけど、彼はそんな心配をよそに違和感を覚える前の彼に戻っていた。というより前の彼を維持しつつも更に良くなったというか。

あっさりと克服して余裕さえ見えた。彼は時間が濃い人なのだ。それがGW前だったかな、ぬるま湯につかりすぎた自分に嫌気が指して、私もこのままじゃいかんと思いました。それが大掃除に繋がっている。単なる偶然なのか毒出しなのか、その矢先の葛藤。

私が出会った当時のIさんは若い下っ端で、もの静かな性格も災いしてか女性達から舐められていると感じたことがあった。それがたった数年で今の環境の中ではトップの座につきました。広い意味では違いますが、ゆくゆくはそういった意味でも高い地位に付く人なんだろうと思っている。

Iさんを舐めていた女性達は彼の部下になり、低俗な態度を取ることはなくなった。Iさんはきっとあの時から今のビジョンを見ていたのだと思う。彼はとても現実的だけど、見えない力を信じている人だから。対する私は未だに自称「不幸な人」の目をスルーしきれない。これは神様の試練なのかなあ。

昨日も帰宅してから色々と書き殴ったのだけど、公開するのをやめた。今彼女との間に起きている問題は、彼女の能力とは関係ないからです。彼女が出来る人でも出来ない人でもどっちでもいい。それよりも私があの目を超えられない事が問題なのだ。

少しでいいからIさんの力が欲しい。